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2022/04/30 22:32
GWに入りましたね。
情報発信のメインにしている当ショップのInstagramにもUP致しましたが、今週27日にVARGOヘキサゴンウッドストーブ専用パーツ【Ti Flat Trivet】を販売致しました。
↓ウッドストーブの上に乗っている六角形のプレートが【Ti Flat Trivet】です。

昨年の12月に依頼があり発案し、数回の失敗を繰り返して後に挫折。
それからどのくらいでしたかね、天啓と言うべきアイディアが思い浮かび再度図面起こしからスタートしました。
その後数回の試作品の失敗。。
しかも高額なチタン材を使っての試作でしたので失敗する毎に味わう絶望感。
チタンを切断するためのレーザー加工後の後処理、これも中々の強敵でした。加工後に出る『バリ』がステンレスのバリとは比べ物にならない位に突き出しも大きく、しかも硬い。それをスチールワイヤーブラシで擦ったりするので若干寸法が変わる。
さらに表はエッジがしっかり立っているのに裏はバリ取りをした為にエッジがダレて(丸まって)また寸法が変わる。更にレーザー加工時に発生する小さなスパッタの処理。
そのバリ取り跡をどう処理するかも悩みましたね。
サンドブラストで全体をぼかすか?若くは酸化処理か?私の希望としてはチタンの材料素地を生かした艶のある焼け色をイメージしていたので酸化処理を希望していましたが製品単価も高くなるそうで。(この続きはまた次回のブログに)
そしてウィークポイントでもあるキサゴンウッドストーブ本体の板厚、アルスト使い限定ならきっちりした精度でも良いですが、お使いの皆さん全てがアルストを使う訳で無くて(私も含め)小枝や炭を入れたりと焚き火台にも使います。
そこで問題が本体の板厚の薄さです、熱に晒されると綺麗に変色しますがその分本体も変形します。ボトムもサイドのパネルもかなり歪みます。その歪みを補正(言い過ぎですが)する意味でアウトドア業界では初でしょうか?チタン材1.5ミリの板厚とプレートにある6個の突き出し部分で絶妙なフィッテイングを可能にしました。(余談ですが、ウッドストーブに【Ti Flat Trivet】をセットして本体パネルを開けたまま上から手のひらで押すと剛性が上がっているのが判ります。)
もうこれでもか!と言う位の難題だらけに追い討ちを掛けるように。
チタンは材料単価が超が付くほど高額。
量産試作を数枚3月半ばに頂いてフィールドテストも問題無く良い感じで終わり『それじゃGW前に販売かな?』と思った矢先、多分に漏れずにチタンも材料高騰しており、弱小ガレージブランドでは到底ロットを纏めても現実的な販売価格にはなりません。
そんな矢先、別件で訪問していた新潟県燕市のとあるお二方の賛同を得て今日に至ります。
流石は燕市ですね、加工も綺麗でほとんど手を加える事なく製品が出来ました、サンドブラスト処理や酸化処理をする事なく仕上がるなんて素敵です。

紆余曲折がありましたけどこうして形になりました。
大変不躾ではございますが、この場をお借りしてT様・N様のお二方には私のプロダクトに賛同して頂き本当にありがとうございました。
言葉では言い尽くせない程、感謝しております。
これからも皆様がワクワクするような製品をお届け出来るように精進致します。